中古車リースならではのメリットを新車リースと比べながらご紹介します。
いきなりですが質問です。皆さん、マイカーリースが「新車」だけのサービスだと思っていませんか?
新車だけでなく「中古車」でもマイカーリースが組めることを知らない人は、実は結構多いんです。
それもそのはず。大手の企業を含めても、中古車をマイカーリース向けの商品として取り扱っている会社自体が少ない、という傾向が業界全体を通して見受けられます。法人は別として、個人にはまだまだ浸透していないんですね。
そこでこの記事では個人向け中古車リースの特徴やメリット・デメリットをご紹介させていただくのと同時に、実際に新車リースと料金を比較しながら、”中古車リースは本当にお得なのか?”という核心にまで踏み込んでいこうと思います。
中古車リースのメリットとデメリット
中古車リースについて解説を始める前に、少しだけおさらいをしてみましょう。
カーリースのメリットは主に次の3つでしたね。(→詳しくは【マイカーリースのメリットとデメリット】の記事をご覧ください)
近頃、TVのCMやニュースの記事で「カーリース」という言葉に触れたことはありませんか?「気にはなっていたけどよく分からない」という方も「そもそも聞いたことがない」という方も大勢いらっしゃるのではないでしょうか。カーリースとは「車=C[…]
実のところ、中古車リースについても、メリットについては新車リースとほぼ同じであると捉えていただいて大丈夫なんです。
「購入時の初期費用を抑えられる」こと、そして「月々の支払額が一定だから、車の維持費や負担を軽くできる」こと。この2つについては中古車リースにも共通するメリットとなります。では、残る一つ「国産全メーカー対応だから、買うのと同じ感覚で選べる!」これについてはどうなのでしょうか。
その都度新規に発注する新車リースとは異なり、読んで字のごとく中古車リースとは既に実在している車を用いるため、商品の実態としてはレンタカーやカーシェアリングに近しいサービスとなります。
これが中古車リース固有のデメリットとなるほか、新車リースと同様に、掛かる金利の分だけ「購入時よりも総支払額が割高」になったり、中途解約や契約終了時に「損傷による違約金の請求」が発生したり、「契約終了と共に車両を返却」しなければならなかったりというリスクをユーザーは背負うことになります。
中古品なので新車よりも壊れやすいということも考慮されてしかるべきでしょう。
また、1ヵ月単位で契約できる短期中古車リースも魅力に映りますが、実際には期間が短ければ短いほど、税金や諸費用が月々の固定費として平準化できるカーリースのメリットが薄れてしまうため、短期的な目線だとむしろレンタカーやカーシェアリングを活用した方がお得になるケースも決して珍しくはありません。
一見、デメリットの多そうな中古車リースですが、もちろんメリットもたくさんあります。
その最たる特徴が「リース料の安さ」と「納期の早さ」の2つです。例として、最大手であるオリックス自動車の商品を引き合いにしてみます。(画像クリックで拡大可)
スズキ史上最も売れたとも言われる、軽ワゴン×SUVの人気クロスオーバー車種「ハスラー」ですね。
上がオリックス自動車の新車リースプラン「いまのりナイン」の契約内容となっており、下に同じくオリックス自動車の商品から、中古車リースプランの一つである「ワンプライス中古車リース PREMIUM」を比較対象として掲載しています。
まずは単純にリース料だけ見てみましょう。「いまのりナイン」18,900円(税込)に対し、中古車リースは16,524円(税込)。(16524-18900)×108=-256,608となり、総期間のコストで25万円以上安くなる計算となります。
まず頭金とボーナス払いは新車中古車いずれも含まれておらず、契約期間についても108ヵ月リースとなっていますので同条件です。
続いて年式ですが、中古は2018年式です。この記事は2018年7月に書かれていますので、「いまのりナイン」のリース料も2018年登録における金額であると認識していただいて問題ありません。
グレードも同じ「2WD G CVT」となっていますね。装備品にも大きな違いはなく、むしろ中古にはCDチューナーが付いていますので、人によっては中古の方が充実しているかもしれません。
以上を踏まえると、総合的には中古車に軍配が上がるかと思います。後は、ボディーカラーが希望のものかといった個々人の好み次第となるでしょう。
初めてカーリースを検討する人にとっても手軽で、敷居の低いプランであると言えるでしょう。
もう一つのメリットである「納期の早さ」についても、契約成立日から起算して、新車が概ね1ヵ月から2ヵ月であるのに対し、中古車は3週間程度と、約2倍速で車に乗ることができます(オリックス自動車の場合)。
これはあくまで一つの事例ですが、中古車リースが「安くて早い」という命題については、敢えて疑問を唱える必要はないかと思われます。
おすすめの「ワンプライス中古車リースプレミアム」!
まとめ.
中古車リースのメリット
中古車リースのデメリット
中古車リースランキング(10段階評価付き)
第1位 ワンプライス中古車リースMy Car/オリックス自動車
カーリース業界の雄、オリックス自動車の「ワンプライス中古車リースMyCar」では、法人や個人でリースアップした車や、夏冬のシーズンを経て放出されたレンタカーなどが中心となって、そのラインナップを充実させています。見積はすべてオンラインで完結させることが可能です。メーカーや年式、月々のリース料などで細かく絞り込みができる仕様からも利便性の高さが伺えます。
「安い早い」という中古車のメリットを損なうことなく、新車リースの強みをうまく取り入れていることが、ほかのリース会社より頭一つ抜きん出ている所以であるかと思われます。
ワンプライス中古車リースMy Carとは?ワンプライス中古車リースMy Carはこんなリースプラン 解説「ワンプライス中古車リースMyCar」とは、オリックス自動車の自社サイト「カーリース・オンライン」で販売され[…]
第2位 直売カーセンサー/リクルートカーセンサー
直売カーセンサーは、日本最大級の中古車情報サイト「カーセンサー」から生まれた「中古車通販サイト」です。登録されている車は購入とリースの2通りの乗り方で検討することが可能で、いずれもネットで契約完結、納車も希望先に届けてもらえます。参考として設定されているリース期間は48カ月と72カ月になります。
中古車リースを契約したユーザーのコメントを見ていても、「煙草の臭いが気になる」「修理品のためか異音がする」などの苦情が散見されるので、中古車を検討する際には表面的なキズ凹みだけでなく、車両の状態については可能な範囲で詳細に調べておくことをおすすめします。
※直売カーセンサーの「リース」販売は、オリックス自動車との提携サービスになります。
直売カーセンサーとは?直売カーセンサーは日本最大級の中古車情報サイト「カーセンサー」が運営する「自動車通販サイト」です。Webサイトに掲載されている車を「購入(ローン)」と「リース」の二通りの方法で注文することが[…]
第3位 ニコリース/株式会社 MIC
最短2カ月から契約できる手軽さが魅力の「ニコリース」は、「ニコニコレンタカー」や「ニコニコマイカーリース」も手掛けている株式会社MICが提供する短期リースのサービスです。車は「スモールカー」「コンパクトカー」「ミドルカー」「中型ファミリーカー」「大型ファミリーカー」「軽バン・軽トラック」「バン・トラック」という7種類のクラスにカテゴライズされた中から自由に選ぶことができます。
第4位 ワンコインカーリース/潮来自動車販売株式会社、オートサービスイタコ株式会社
「ワンコインカーリース」は最短1カ月から契約できる短期中古車リースです。掲載されているリース料は日割りに換算したもので、最安値では1日500円前後でマイカーリースを組むことができます。新車に乗り換えるまでの繋ぎとしての需要や、法人では、従業員の一時的な増加に伴い車が必要になった、などといったケースが多いようです。
とはいえ、中古車の購入にリスクを感じる方や、1カ月単位で車のニーズがある方にとっては、非常に便利なサービスであることに間違いはないかと思われます。安いだけに、登録されている車種は2世代前のものだったり、相当に年式が古かったりすることにも注意が必要です。
第5位 まる乗り/オートバックス カーリース
カー用品の販売でおなじみ、「オートバックス」が手掛けるマイカーリースが「まる乗り」です。新車・中古車が対象となり、契約期間は1年から7年まで選べます。
ただし、オートバックスならではの特徴として、多種多様な市販のカー用品を装備品としてリース契約に組み込むことができ、リース契約中はオートバックスのカー用品を特別割引価格で購入できるなどのメリットがあります。
中古車リース 料金シミュレーター
それでは、各リース会社のプラン別に、具体的なリース料の違いを見ていきましょう。
今回は「ワンプライス中古車リースMy Car」と「ニコリース」を比べてみます。
【車種】コンパクトカータイプ
【リース期間】24か月(2年)
【納車先】東京都品川区
まずはニコリースですが、トヨタのヴィッツを例に挙げます。
貸出料金が30,000円(税抜)ですので、これに24カ月を乗じた金額30000×24=720,000円が基本料金となります。
ニコリースの場合は「車両準備費用」が35,000円、「保証金」50,000円、そのほか「登録費用・納車費用」が発生します。保証金は契約終了時に返金されるため、ここでは省きます。
よって、「車両準備費用」35,000円が加算され、さらに店舗受け渡しかつ品川区での登録の場合、登録費用15,000円が加算されます。車検費用はリース料にコミコミですので加算はありません。
720,000+35,000円+15,000=770,000
税込に換算すると、770000×1.08=831,600円となりますので、これを総期間における費用とします。
続いて「ワンプライス中古車リースMy Car」ですが、同じくコンパクトカータイプのカテゴリ販売商品を引き合いにしてみます。
24カ月契約の場合、月額リース料は税込32,400円となります。よって、32,400×24=777,600円が基本料金となります。
「ニコリース」と同じく車検費用はコミコミになっているほか、「ワンプライス中古車リース」では登録諸費用もすべてリース料に含まれています。さらに北海道と沖縄県を除いて納車費用は発生しないため、品川区への納車を前提とすると、別途費用は掛からない計算になります。
よって、777,600円が総期間における費用となります。
つまり、総期間における金額差は、777600-831600=―54,000円
ほんの僅かな差ですが、オリックス自動車の中古車リースの方が安いようです。
中古車リースの一覧
◆ 自社のリースアップ車両を中心に販売するため、リーズナブルな価格を実現
◆ リース期間中の各種税金、自賠責保険料もコミコミ
◆ 納車前には目立つ傷の補修や外装コーティング、内装クリーニングまで実施
◆ 購入とリースの2通りの乗り方で検討することが可能
◆ 中古車のキズや凹み・修復歴、さらには禁煙車かどうかまで調べることができる
◆ 契約はすべてネットで完結
◆ 7種類のプランにカテゴライズされた中から自由に選択
◆ プランは「P]「優」「良」「可」の順に金額が安くなる
◆ サービスの対象エリアは関東全域のみ
◆ 最短1カ月から契約できる短期中古車リース
◆ 最安値では1日500円前後のコスト感
◆ 短期増員に際しての法人需要もあり
◆ 新車・中古車が対象となり、契約期間は1年から7年まで
◆ オートバックスのカー用品をリース契約に組み込むことが可能
◆ リース期間中はオートバックスのカー用品が特別割引価格に
◆ 月々1万円台から2万円台の予算でリースできる
◆ 古い車の買い取りも任せられる
◆ 九州を中心に店舗展開。店頭でのアフターサービスも充実。
◆ 月単位からのリース契約が可能
◆ リース期間中の各種税金、自賠責保険料もコミコミ
◆ メーカーやオプションに縛られない豊富なラインナップ
最後に
レンタカーやカーシェアリングなどのサービスが一般的になってきている背景には、世の中の人が無意識に抱えているであろう中古品に対する不信感が、だいぶ和らいできたことがあるようです。
同じく、今後中古車リースの需要も段々と高まっていくことが予想されます。水素で走る車や、電気自動車といった最先端の車の普及には、まだまだ多くの課題を残しているのが実情。機能で言うならば、低燃費で安全装置も付いた良質な中古車が市場に出回り始めています。
車の持ち方は「所有」から「使用」へと、そしてこれからは「効率的に使用」という、より高次元の選択肢が許される時代になるでしょう。
クルマを取り巻く環境が過渡期を迎えている今だからこそ、自分に最も適した車の持ち方とは何なのか、ぜひ考えてみてくださいね。